草男たちが本気で笑える瞬間には3つある
東京スカイツリーを登り切った時
三島スカイウォークを渡り切った時
そして
雑草を
仮り切った時だ
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私には行かなければならない場所がある
2年前に刈り残してきた雑草
あの日一度は心折られ背を向け逃げた雑草
そう
もう二度と草刈機は握らないと誓った
あの場所だ
勝手な事をしてるのはわかっている
髪との約束も忘れた訳ではない
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だがどうしても
折られた心のままじゃ
私の中の男が許しても草男が許さない
もちろん
もうあの日の私ではない
この頭に巻くタオルなどいらない
見事に仮り揃えた頭に乱れる髪などないからだ
この生まれ変わった私に恐れる雑草などない
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二度と手にする事はないと思っていた草刈機を
この腕でゆっくりと
しかし確実に握りしめた
戦える喜び
蘇る悔しさ
心臓の音
逆立つ髪
満ち足りし時
いざ
私は行く
刈った者のみが
笑える夏へ!
ムバッペ!
!!
完
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